私の大好きなタコが高騰
タコの卸値が上昇しています。スーパーや回転ずしで扱う輸入品は前年と比べて5割高。国産のものに関しても2~3割ほど高くなっています。
東京築地の冷凍タコの卸値で1キロあたり1500円前後、国産品は1キロあたり1200~2800円と歴史的な高値を付けており関係者も「これほどの高値は経験したことがない」と漏らすほど。
今タコをめぐって何が起こっているのでしょうか。
一番の原因は欧米での需要拡大
私の勝手な印象ですがタコを食べるのは日本人くらいだと思っていました。タコはその容姿から「デビルフィッシュ」と呼ばれ、忌み嫌われており欧米人は食べない。という認識でした。
確かにそれは間違いではなかったのですがスペインやイタリアなど、南欧や地中海沿岸地方では昔からよく食べられており、タコを使った郷土料理などもあるようです。
しかしながら食の多様化により今まで食べられていなかった地域でも食べられるようになったり、近年ヨーロッパでシーフードの人気が高まっていること、さらには寿司を始めとした日本食人気などで需要が拡大しているのです。
日本はモロッコ、モーリタニアから輸入しているのですが輸出主力であるアフリカが記録的な不漁であることもあり、買い付けがモロッコ、モーリタニアに集中。国際的な争奪戦となり日本が買い負けているようです。
我々の生活にも影響
私はタコが大好きなのですごく実感しています。よく行くスーパーでは去年と比べて100gあたりの価格は130円から170円くらいまで値上げされていますし、回転ずしのスシローさんではタコが100円の皿から姿を消しました。(価格の安いミズダコになってました)
日本食の世界的な人気でイカやサンマと言った様々な魚介類が値上がりする中、タコだけは価格を保ち続けてきたため「価格の優等生」とも言われてきました。
今年は人気の高まりだけでなくアフリカの不漁、海水温が低く生育がよくなかったことからモロッコ政府が規制を強めたことなども重なり供給が低下したにも関わらず需要が伸びるという不幸の重なりもありました。
来年は例年並み、少なくとも今年よりは価格は落ち着くでしょう。
日本食が世界に広まるのも考え物ですね。