お金に懸ける現代人
投資を始めて度々思い知らされるのは投資家たちのお金に懸ける熱意と想像力です。
2016年6月にジャイアントパンダのシャンシャンの誕生は大きなニュースになりました。今でも記憶に新しいですね。
私も動物は嫌いではないのですがパンダ誕生の際のパンダ1色ムードは異様さを感じるレベルです。
そんな中、投資家たちが考えるのはこれによってどこが恩恵を受け、どこに投資すれば儲かるか。ということです。
2012年7月にも同じようなことがありました。国内で24年ぶりに誕生したパンダに日本中がパンダ1色です。これによってどこが儲かるか…
パンダのぬいぐるみを作るおもちゃメーカー?
それとも上野動物園か!?(上場してません)
いやいや、パンダをロゴにしてるサカイ引越センターでしょ
実際にどういう結果になったかというと
パンダを見るために入園者数が増える→彼らは近くで食事をとるであろう→上野動物園近辺の飲食店が繁盛するはずだ→近くで上場している飲食店はないか
このプロセスで掘り出されたのが「9734 精養軒」です。
この流れで当時418円だった株価は高騰し一時636円(+52%)の高値を付けました。
そしてこの銘柄を逃した人たちは別の銘柄の物色に躍起になります。
それによって作られたパンダ関連銘柄は投資家たちに広く浸透し、2016年のシャンシャン誕生の際にも市場を大いに賑わせました。
株式投資において連想は大事とされていますがさすがにこのレベルには到達できる気がしません。
「水位」「電圧」は高いところから低いところに流れます。それと同じようにお金も「儲からないところ」から「儲かるところ」に流れるわけですね。
このように考えるとお金の流れも単なる法則に過ぎないように見えますが水位や電圧が物理原理に基づいて動いてるのに対してお金の流れは人の意思が生み出しています。
儲かるとなれば人の生死だって投資材料になるのです
(2012年はパンダの赤ちゃんが肺炎で死亡したのを機にパンダ関連銘柄は大暴落しました。)
その様は生えている草という草を食いつくし去っていくバッタの様。
現代人にとってお金というものは生きていく上で必要不可欠なものではありますがその稼ぎ方というところには注意したいものです。