経済・お金のあれこれ

経済やお金に関するあれやこれや。今更人に聞けないあんなことやこんなこと。経済やお金についてよくわからない人に対してわかりやすく役に立つ情報を提供することを目指します。

コラム

超高齢社会、令和の社会保障をどう維持するか

高齢者の人口は2040年にピークを迎えます。その人口はおよそ4000万人で社会保障費は2018年のおよそ1.6倍、190兆円と試算されています。 *1 このままのスピードで少子高齢化が進めば2040年の日本は現役世代1.5人で1人の高齢者を支えなければならない状況にな…

子ども・子育て支援法は保育現場に混乱をもたらす

*15月10日、幼児教育と保育を無償化するための改正法、子ども・子育て支援法は参議院本会議で賛成多数によって可決されました。 賛成に回った日本維新の会は 無償化は、教育費の負担軽減が子供を持つ動機付けになるという証拠に基づくものだ。社会全体で子育…

AIの力で新たな薬効を見つけ出せ~~ドラッグリポジショニング

近年、医薬品開発の研究でドラッグリポジショニングと呼ばれる研究が盛んにおこなわれています。 ドラッグリポジショニングとはすでに存在する薬から新たな薬効を見つけ出し、別の病気の治療薬として転用することです。 // 創薬は一般的に、病気に効果のある…

なぜか下がらない…ポンドの謎

EU離脱問題に揺れるイギリスですが合意無き離脱という最悪のシナリオが現実味を帯びてくる中、イギリスの通貨ポンドの値動きが落ち着いていることがちょっとした話題になっています。 未だかつてないほどイギリスを揺るがしかねない大問題に直面しているにも…

30歳を超えて”夢”から”現実”を見据えた資産形成

20代は今から考えると楽でしたね。大変なことがあっても辛いことがあっても自分の未来を思い描き、その実現を信じて努力するだけで良かったからです。 しかし30歳を超えてくると前だけを見ていれば良いというわけにもいかなくなってきます。 いろいろな現実…

働き方改革という名の働かない改革

今日の日経新聞の朝刊で面白い記事を見つけました。 現在進められている「働き方改革」に異議を唱えるものです。 www.nikkei.com シンガポールで会計事務所の代表を務める公認会計士の長縄順一さんはがむしゃらに働き、ゼロから拠点を気付いた経験から、今の…

先駆者が第一線を退く【パイオニアの歴史を振り返る】

*1パイオニアは25日の臨時株主総会にてアジア系ファンド、ベアリング・プライベート・エクイティ・アジアから出資受け入れを決めました。 これにより同ファンドがパイオニアを完全子会社化、上場廃止になることが決まり、第一線を退くことになりました。 196…

原子力発電はもはや割安な発電方法とは言えない【日本の今後のエネルギー開発】

日立製作所は17日、イギリスでの原子力発電所の新設事業を凍結すると発表しました。 日立製作所はイギリス政府に対して追加支援を求めていましたが、追加支援の目途が立たなくなったのが凍結の大きな理由のようです。 日本は福島第一原発の事故以降、国内で…

2018年の経済を振り返ろう

*1 皆さま。2018年はどのように過ごされたでしょうか。年々記憶力が低下しているので思い出すのが大変になってきましたが今年もいろいろありました。 ”今年の風邪はたちが悪い”という言葉が毎年使われるように投資の世界では”今年の相場は大変だった”と毎年…

そこまでして鯨肉を食べたいか【日本がIWCを脱退】

*1 政府はIWC(国際捕鯨委員会)からの脱退方針を固めました。理由は反捕鯨国との意見の対立が解消されず、議論が平行線を辿ることから、これ以上IWCに留まっても捕鯨再開の目途は立たないとの判断からです。 12月25日に正式決定し、来年6月に脱退する意向で…

経団連が大学に改革提言【文系の大学生も数学を学ぶべき】~~現代に求められる人材と働き方

経団連は若い人材の育成に向け、文系の大学生も数学を学ぶべきとする大学教育の見直す提言をまとめます。 今のビジネスの現場ではシェアビジネスやデジタルマーケティングが広がったことにより大量のデータを扱うことになります。 これらのデータを処理し、…

RIZAP、自ら大幅減量に成功

フィットネスジムで有名なライザップがこの度自らの大幅な減量に成功しました。 去年の11月には1545円あった体重(株価)は現在連続のストップ安で265円までの大幅な減量に成功しています。 体重とはこうやって落とすんだと言わんばかりの大減量。RIZAPは今…

新興国通貨の人気が止まらない~~率先して損をする個人投資家達

個人投資家による新興国通貨を対象とした取引が拡大しています。 過去最高だった2017年の取引量を2年連続で更新する見通しです。 しかしプロの投資家の間ではアメリカの利上げに伴う新興国からのマネー流出や、米中貿易戦争の影響による不透明感から警戒が高…

菅官房長官の発言で大手キャリアの値下げ競争が幕開け【経済の視点から菅ショックを考える】

NTTドコモは2019年の4~6月に通信料を2~4割程度値下げすると発表しました。 値下げにはいろいろな背景が存在しますが菅官房長官が8月に 「携帯料金は今より4割程度下げる余地がある」 と発言した政府の意向も大きく影響したと思われます。 キャリア大手3社…

クレジットカードさえ時代遅れの次世代決済【カードレス】

先進国でありながら現金至上主義のため、なかなかキャッシュレス化が進まない日本ですが確実にキャッシュレスの波は来ています。 政府は2019年10月に予定している消費税増税時に合わせてクレジットカードなどのキャッシュレス決済を限定にポイントを配布する…

東証の最低売買単位が100株に統一

東京証券取引所に上場するすべての企業の株の最低売買単位が100株に統一されました。 今までは株を購入する際、最低売買単位を100株とする企業と1000株とする企業の二つが存在したため株価が500円だとしても購入する最低金額が5万円なのか50万なのかわかりに…

超高額医薬品が続々登場~~どうなる医療保険制度

mainichi.jp この度京都大学名誉教授の本庶佑さんがノーベル医学生理学賞を受賞しました。 本庶さんは免疫の働きにブレーキをかけるたんぱく質「PD-1」を発見し、このPD-1でがん細胞が免疫からの攻撃を逃れていることを突き止めました。 このことからPD-1の…

東南アジアで広がりを見せるスマホ診療を日本でも普及させよう!

スマホアプリを使って診療を予約し診察、薬の処方までを完結できるスマホ診療が東南アジアを中心に広がりを見せています。 原因がまだはっきりしない初診は別にしても定期的な通院や薬をもらうためにわざわざ病院を予約し長い待ち時間は本当に苦痛ですよね。…

雇用とは何なのか~~雇用主から見た雇用制度は労働力を買うというより社会奉仕に近い

従来、定年退職と言えば60歳でした。しかし現代では健康寿命の延びや慢性的な人手不足、年金受給開始年齢の引き上げなどの理由で60歳を過ぎても働き続ける人が増えています。 また政府も高年齢者雇用安定法で65歳まではすべての希望者を雇用し続けなければな…

リラ急落が国民の生活を直撃

アメリカ人牧師を拘束したことからアメリカとの対立が激化しアメリカの経済制裁などで自国通貨のリラが急落したトルコですがその影響がさっそく国内に出始めています。 トルコの現状はどうなのか、この先どうなるのか、考えていきます。 物価は軒並み上昇 食…

なぜ日本では投資が広まらないのか

「貯蓄から投資へ」もはや自民党のスローガンのような言葉になっていますね。日本人は無類の貯金好きで知られています。もちろん投資は余裕資産で行うものなのでそもそもに余裕資産の無い方は投資を行うことは出来ません。 しかし十分にお金を持っている方で…

中国のトイレ市場が戦場に~~日本メーカーは勝ち残っていけるか

中国で便座・便器などのトイレ市場の拡大が続いています。経済成長を続ける中で自宅のトイレの性能や清潔感に拘る人が増えているためです。また、中国政府も「トイレ革命」と銘打って積極的に衛生的なトイレの普及を行っています。 トイレの購入は中国人観光…

認知症患者の資産をどう扱うか

高齢化に伴い認知症患者が保有する資産が増えてきています。認知症になると正しい判断をしたり記憶を保持することが難しくなるため、お金を正しく使うことが困難になる場合があります。 そういった場合、認知症患者のお金の誰がどのように管理していけばよい…

もう原発なんざ見限るこった

東京電力ホールディングスと中部電力が原子力事業で提携協議に入りました。 日立製作所と東芝も参加し4社で連携し原発の再稼働や廃炉と言った原発事業をやっていくことを検討する模様です。 大手4社が連携する背景にはそれだけ原発の維持、廃炉が難しいこと…

キャッシュレス決済の普及に政府が本腰~~時代に取り残されないために知っておくべきこと

政府はキャッシュレス決済を普及させるための優遇策の検討に入りました。 急速なITの進化によって世界ではキャッシュレス決済が標準的な決済方法になりつつあります。 また通貨の両替が必要ないので海外での決済に特に人気です。しかしながら日本ではこのキ…

トルコリラ急落で損失を抱える個人投資家が急増~~下げ続ける通貨を人はなぜ買うのか

トルコリラの下落が続いています。トルコリラは南アフリカランドなどと並んでFXでは人気の通貨ですが、ここ最近(実はずっと)下落が続いており、今年1月と比べると価値は半減しました。 トルコリラの日足チャート 下落の一途を辿る通貨がなぜ人気なのでしょ…

【障害者が社会で活躍、貴重な労働力として】~~本当に?

ここ10年で障害を持つ人の新規雇用が2倍になりました。その中でも特に精神障害者の伸びが大きく、中には積極的に精神障害者を雇用する企業まであります。 *1 なぜ精神障害者の雇用が伸びているのでしょうか。考えていきたいと思います。 // 精神障害の特性を…

暑すぎて逆にビールが売れない~~なぜ?

夏と言えばビール。そう想像する人も多いでしょう。今年は全国で記録的猛暑が続きさぞビールなんかは飛ぶように売れているだろうと思いきや意外や意外。暑すぎて売れないそうです。 暑すぎて売れないとは何ぞ。と首を捻ってしまう事態を解説していこうと思い…

身近なAI「AIスピーカー」~~スマホを超える可能性

最近AIの進歩が目覚ましいですね。AIそのものの歴史はとても古く1950年頃から研究が行われています。しかしその活用現場は専門性の高いところに絞られていました。 それが囲碁や将棋のコンピューターソフトの学習にAIが使われ、その実力はプロ棋士を凌ぐもの…

アップルが時価総額1兆ドル突破~~築き上げたブランド力

iPodやiPhoneなどで有名なアメリカのアップルの時価総額が1兆ドル(110兆円)を突破しました。 アップルの4~6月期の純利益は前年同期と比べて32%増の115億1900万ドル(1兆2880億円)で最高益を更新しました。 しかし世界シェアでは中国の華為技術(ファー…