RIZAP、自ら大幅減量に成功
フィットネスジムで有名なライザップがこの度自らの大幅な減量に成功しました。
去年の11月には1545円あった体重(株価)は現在連続のストップ安で265円までの大幅な減量に成功しています。
体重とはこうやって落とすんだと言わんばかりの大減量。RIZAPは今回どのように結果にコミットしたのでしょうか。
大幅減量に成功した経緯
RIZAPと言えばこのCMですね。数多くの方々の減量の手助けをし結果にコミットし続けてきたわけですが自身の体重(株価)は利用者と反比例する形で上昇を続けていました。
これではいけないと思ったのでしょう。ここからRIZAPの減量計画がスタートします。
負ののれん
RIZAPは減量するにあたってM&Aを積極的に行ってきました。それもただのM&Aではなく経営不振に陥っている赤字企業を中心としたM&Aです。
なぜそんな赤字企業を買収するかというと割安で買収できるからです。
どんな赤字企業であっても資産というものを持っています。例えば年間10万円の赤字を出している駄菓子屋があったとします。赤字であっても駄菓子屋は在庫や設備品を持っていますね。それらは資産として数えられますのでそれらの資産を合計すると110万円になるとした場合、簡単に見積もってその駄菓子屋には10万円の赤字を差し引いても100万円の資産を持っていることになるわけです。
しかし100万円の資産があると言っても事業そのものは赤字のわけですからこのままでは誰も買ってくれませんね。したがってこの駄菓子屋が買収される場合、100万円より割安になるわけです。
仮に80万円で買収したとすると20万円得したことになります。これが負ののれん代と呼ばれるものです。
この差額の20万円は得した金額ですので利益として数えられます。
RIZAPはこの赤字の企業買収を積極的に行うことによって見かけの利益を積み増していきました。
2018年11月までで買収した連結子会社は85社に及びます。同年3月期の営業利益は135億円でしたがそのうちの6割以上がこの負ののれんでした。
実際にはただ買い物していただけなのに100万円を割安で購入できたということを100万円の利益が出ましたと報告していたわけですね(違法ではありません)
溜まった脂肪(株主)の一括燃焼
RIZAPは当初、今期の業績予想を159億円の黒字になると予想していました。それが今回一転して70億円の赤字になると発表しました。
”ダイエットと同様に自己実現に関わる事業は本業のジムと商品開発などで相乗効果が見込める”として積極的に行ってきたM&Aに関しては
グループシナジーが見込めない事業については積極的に縮小、撤退、売却を検討していく
現場主義を進めてきたが、結果的には放置してしまった
安いやつはとりあえず買っといてってお母さんに頼んでいたら家の庭がジャンク品で溢れていました。
このままじゃゴミ屋敷なんで買ったやつ処分します。
サーセンwwwww
と立て続けに過酷なトレーニングを開始。脂肪(株主)はみるみる燃焼していき大幅なダイエットに成功しました。
まとめ
市場に占める個人投資家の割合はおよそ17%程度ですがRIZAPの株主を見てみると実に54%が個人投資家です。
これはCM等で知名度が大きく向上していたことが大きな理由でしょう。
逆を言えば機関投資家には人気のない銘柄だったとも言えます。それは業績の6割が負ののれん代による見せかけの利益であるということを見抜いていたのでしょう。
実際にRIZAPは本業の業績は良かったので個人投資家に見抜くことは難しかったとは思いますが投資を行う時は自分のイメージだけではなく客観的に企業を見つめるためにファンダメンタル分析をしっかりすることがいかに大切かということを教えてくれた事例だと思います。
あとがき
今回の記事どうだったでしょうか。今まで真面目な記事ばかり書いてきましたがこれが私の本性です。文章力と発想力が乏しいので書けていませんがこんな記事をたくさんかけたらなぁって思ってます。