人気漫画NARUTOが歌舞伎に
凄いですね。日本の伝統芸能って凄く保守的なイメージなんですが(伝統なのだから保守的でなければならないのですが)こと歌舞伎に至ってはすごく攻めていますね。
歌舞伎は日本の代表的な伝統芸能で国の重要無形文化財にも指定されています。
「見たことはないけれど歌舞伎というのは知っている」恐らくそんな人が多いのだと思います。
歌舞伎の原型は1600年頃のかぶき踊りと言われる踊りだったと言われています。我々が知っている舞台の上で役者たちが演じるようなスタイルが確立されたのはそれから約100年後の1688年~1704年の元禄時代のあたりで近松門左衛門や市川團十郎(初代)と言った我々も知っている人物が登場してきます。
それから実に300年という長い時間伝統を守ってきたわけですが1986年に3代目市川猿之助が「スーパー歌舞伎」という新しい現代風歌舞伎を考案します。
このスーパー歌舞伎は演者が宙吊りなって演技したり、派手なアクションなど本来歌舞伎になかった現代的な演出を取り入れたものです。
なのでどちらかというと歌舞伎というよりは歌舞伎をベースとしたエンターテインメントと言ったほうがいいでしょうか…
実際、もともと歌舞伎に興味のなかった層に注目を浴びた一方、歌舞伎ファンからは酷評を受けた、なんて話もあります。
ちなみにアニメが題材になるのは2度目で最初の題材はワンピースでした。
まぁこういった伝統的なものを大きく変えると必ず保守的な人から批難がでますよね。
しかしスタイルがすでに確立され、しかも300年も受け継がれてきたものをここまで大胆に変えようと発想し、実行してしまう3代目市川猿之助という人はとてつもない人なのだなと思います。
政治などでもそうですが「大胆な改革」なんていうと聞こえはいいですが前例にないことをやって失敗すると猛烈な非難を浴びます。たとえ変えたほうがいいと思っていても失敗したときの保身を考えて「今まで通りに」と思ってしまうのが普通です。
こういう失敗を恐れない、恐れを見せず新しい事に取り組む人たちは手放しで応援したくなります。
NARUTOの公演は8月4日からだそうです。興味が沸いた方は是非行ってみてはいかがでしょうか。