ソニーが2年連続で最高益更新~~その要因とは
ソニーの2018年4~9月期の連結営業利益は前年同期に比べて1割多い4200億円程度になる見通しで4~9月期としては2年連続で最高益を更新する予定です。
一口にソニーと言っても手掛ける事業の数は多岐にわたります。一体どの事業が好調で最高益の更新に至ったのでしょうか。詳しく見ていきたいと思います。
ゲーム
ソニーのゲームと言えばやはりプレステでしょう。
プレイステーション4は発売からすでに5年たっているのでさすがに販売台数に失速は見られますが未だ売れ続けています。
また、4~9月期に「ゴッド・オブ・ウォー」や「スパイダーマン」と言ったヒット作に恵まれたことも利益を押し上げました。
PSプラスの普及による安定収益
次に大きいのがこのPSプラスの会員数の増加でしょう。これは年5000円程度の会員費で複数人とオンラインゲームができるサービスです。従来の据え置き型ゲーム機は本体とソフトを売れば基本的にメーカー側に収益がありませんでしたがこのような定額制サービスの利用が伸びてきたことにより、ヒット作が出た後でも安定的な収益を確保できるようになりました。
会員数は18年6月時点で3400万人。これだけで年間1700億円の売り上げになります。
音楽
音楽事業は子会社を通じて株式を一部保有する音楽配信サービス、スポティファイが堅調で利用者が拡大しました。
スポティファイは音楽の視聴履歴などからおすすめのプレイリストを作成してくれたり、ドライブやデスクワークと言ったシチュエーションに合わせたプレイリストを作成してくれたりと自分の好みや状況にあった音楽を聴けることから人気を集めています。
無料での利用もできるサービスですが利用者の拡大とともに有料利用者も比例して増えて利益を押し上げています。
画像センサー
もはやソニーの代名詞となりつつある画像センサーも相変わらず好調です。
iPhoneの新型の画像センサーの生産が本格化したほか華為技術を中心とした中国のスマホへの需要も伸びており画像センサーの販売数は増え続けています。
また、自身の強みを生かした高級ミラーレスカメラの販売も堅調です。一眼レフカメラに強みを持つニコンやキヤノンと言った大手カメラメーカーがフルサイズの画像センサーの搭載を高級一眼レフカメラに限定していた中、ミラーレスカメラにフルサイズの画像センサーを惜しみなく投入し、ミラーレスカメラの価値を高めてきました。
プロのカメラマンでもミラーレスカメラを使う人が増えていますしミラーレスカメラと言えばソニーというブランドも確立しつつあります。
スマホ
高級スマホも格安スマホも海外勢に競り負け国内勢で唯一孤軍奮闘しているソニーのXperiaですがこちらは苦戦が続いています。
4~6月期には107億円の赤字を計上しましたが7~9月期はさらに赤字が拡大する見通しです。
まとめ
今やゲーム業界は据え置き型からスマホに移りつつありますが任天堂もソニーもさすがと言ったところでしょうか。どちらもスマホゲームにも参入していますが自身が築き上げてきたブランドを活かし、定額制の安定収益に結びつけています。
スマホのXperiaの苦戦はありますがトランジスタラジオ→ウォークマン→プレイステーション→画像センサーと世界最先端の製品を継続的に生み出し続けるソニーの今後に期待せずにはいられません。