経済・お金のあれこれ

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日本株が好調~~その理由とは

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9月28日の日経平均株価は24286円まで上昇し27年ぶりの高値圏まで浮上する場面がありました。

少し停滞気味の日本株ですがここにきて勢いを取り戻してきています。その要因とは何なのでしょうか。考えていきたいと思います。

日経平均上昇の要因

進む円安

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背景のひとつに円安の流れが強いことがあります。現在は1ドル113円67銭まで進み9か月ぶりの安値圏です。日本は輸出系が強いので為替の動きに左右されます。

実際に力強く上昇したのはアメリカへの出荷が堅調な4063 新越化学(+2.71%)や建設機械の世界2位の6301 コマツ(+1.74%)など輸出が好調な企業が目立ちます。

米国株に乗り遅れた投資家達の投資先

現在アメリカ株は非常に堅調です。アップル、アマゾンが時価総額100兆円突破するなどアメリカ株は最高値を付けています。これに乗り遅れた投資家達の投資先として日本が注目されています。

貿易戦争の不透明感

アメリカと中国やトルコを相手にした貿易戦争で世界経済、特に新興国の成長の鈍化が懸念されています。そのため不透明感の強い新興国株よりも安定感と出遅れ感のある日本株に注目が集まっているのです。

また、27日に自動車への追加関税が行われないと発表されたことも好感されました。

 

日経平均が力強く上昇するとこの流れに乗って私もとついていきたくなりますがちょっと待ってください。この上昇は決して買い時の流れではありません。

上昇の要因は消去法の意味合いが強い

この株高の主な要因はアメリカ経済の好調と期待です。実際に最高益を更新する企業や堅調な利上げなどを好感した上げです。本当はアメリカ株を買いたいのです。しかしもうかなりの高値圏に行ってしまっていてこの流れに乗り遅れた投資家達が他に儲かるところはないかと探しています。

しかし中国は貿易戦争真っただ中。トルコへの追加関税などの影響で新興国全体の景気下振れ、成長鈍化などから消去法的に日本株が選ばれているにすぎません。決して日本株が評価されて上がっているのではないのです。

不透明な貿易戦争のリスク

アメリカは中国との貿易戦争の影響を楽観視していますが長引けばアメリカ側に不利だと分析しています。

それは国家の持つ内政力の差です。中国はどれだけ経済に影響が出ようとも国家が大きな力を持っているので不満や情報を国の力で抑えることが出来ます。しかしアメリカは民主国家です。貿易戦争の影響が国民に出始めればまず株価は下がるでしょうし国民の不満が高まれば国政にも影響が出ます。不安が不安を呼び株価はますます下がるの悪循環で暴落する危険をはらんでいるのです。

また、今回日本の自動車に追加関税がかけられなかったのは中国との貿易戦争が激化していることが原因です。中国との貿易戦争が一段落すれば必ずその矛先は日本に向けられることになります。

そうなれば日本株の暴落は必至です。

アベノミクスによる経済効果ももう期待は出来ないでしょうし日銀の物価上昇目標もいつ達成できるかまったく見通せない状況です。

一見好調に見える日本株ですが多くのリスクが隠れていることを認識せねばなりません。

今買うべき銘柄は何か

では日本株は今は買わないほうが良いのか、ということになりますがそんなことはありません。日本株と言っても注目が集まっているのは輸出銘柄です。輸出銘柄は先ほど述べたようにアメリカ株を買えなかった投資家達の消去法投資先として選ばれていたり、関税回避の安ど感からくる期待で買われているため、実際の業績以上の値がつけられている可能性があります。つまり、その期待が崩れれば暴落する危険性があり、今買うと高値掴みをする危険性が高いのでお勧めしません。

しかし裏を返せば輸出株に注目が集まっているということは内需株は見落とされている可能性があります。

堅調な内需株を探してみましょう。このように一方に注目が集まっていると思いもよらぬ安値で有望株を買える時があります。


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