経済・お金のあれこれ

経済やお金に関するあれやこれや。今更人に聞けないあんなことやこんなこと。経済やお金についてよくわからない人に対してわかりやすく役に立つ情報を提供することを目指します。

資本主義経済と社会主義経済~~何が違うの?どっちがいいの?

経済というものを勉強しよう、または知っていこうとすると割と最初のほうに出てくるのが資本主義経済と社会主義経済です。

皆さんは違いを知っていますか?

今回はこの資本主義経済と社会主義経済について解説していきます。

 

経済から考える国の役割

経済というと何かとてつもなく大きなお金の話に思われるかもしれませんが私たちは常に経済活動を行っています。それはお金や物、時間をどのように使うのが最も効率的で自分のため、家族のためになるかを考えることです。

給料がいくらあっていくらで生活していくらを貯金に回そう。

毎日残業残業で給料はこれだけ…転職したほうがいいのか…

休日は家族サービスをしよう、いやいや、明日からの仕事に備えてしっかりと休息を取っておくほうが結果的に家族のためになるはずだ等々。お金に限らず有限である資源や時間と言ったものの効率を考えて行動することはすべて経済活動と言えます。

私たちは常に経済活動を行っているのです。

そしてそれは規模が大きくなり、単位が国になっても変わりません。

国の役割は私たちが自分たちがより豊かに、家族が不自由ない生活をするためにどうしたらいいか考えるように国民が豊かになるには、不自由なく生活をするにはどうしたらいいか考えるのが経済から見た国の役割です。

そしてその役割を果たすためにどうすべきかと考えるとき、代表的な考え方が資本主義と社会主義なのです。

 

資本主義経

資本主義経済は言わば自由に国民に経済活動をさせる手法です。皆が好き勝手己の私利私欲を満たすために経済活動を行えばさぞめちゃくちゃな経済が出来上がるのではないかと思われるかもしれません。

しかし儲けようとした場合、誰かの役に立たないと利益を得られないのが普通です。つまり物を売ってお金儲けをしようと考えた場合、誰も必要としていないものを売ったところで利益になりません。材木が不足していて皆が材木を欲しがっているところに材木を売ることで利益が生まれます。

したがって私利私欲のための経済行動であっても利益を追求していくと結果的に多くの人が喜ぶ効率のいい資源分配が実現するというのが資本主義経済の考え方です。

アダムスミスの「見えざる手」が有名です。

人は自分自身の安全と利益だけを求めようとする。この利益は、例えば「莫大な利益を生み出し得る品物を生産する」といった形で事業を運営することにより、得られるものである。そして人がこのような行動を意図するのは、他の多くの事例同様、人が全く意図していなかった目的を達成させようとする見えざる手によって導かれた結果なのである。

— 『国富論』第4編「経済学の諸体系について」第2章

 

社会主義経済

一方、社会主義は個々に自由な経済活動をさせるよりも国が方針を決め、経済活動を指導したほうがより平等で公正な資源分配が出来るという考え方です。

社会主義では自由な経済活動は行えません。何を生産し、何を分配するかと言った計画はすべて国が行い、国民はそれに従って行動しなければなりません。

そのため国の生産性は国の指導力に直結します。今は食料の生産を増やすべきなのに鉄の生産を命じれば皆鉄を生産しなければなりません。国が明後日の方向に向かえば一気に経済は衰退することになります。

しかし完璧な経済活動を計画すれば完璧な結果が得られる。したがって素人に好き勝手経済活動をさせるのではなく経済のエリートたちが計画を立て経済を回せば資本主義より効率の良い効果的な経済を作れると考えられたわけです。

 

どちらがいいのか、それは歴史が語っている

ソ連アメリカの対立(冷戦)に代表されるように昔は資本主義の国と社会主義の国で世界を二分していました。しかし今の世界を見渡してみましょう。社会主義の国はことごとく崩壊しました。

今現在、社会主義を掲げている国は中国、北朝鮮ベトナムラオスキューバだけとなりました。中国を除けばどこも経済的に貧しい国々です。中国も一応社会主義を掲げてはいますが実際の経済を覗いてみるとほぼ資本主義経済となっています。

論より証拠。社会主義がうまくいかないことは歴史が証明したのです。

 

あとがき

社会主義の国々はことごとく崩壊してしまったので今や社会主義はダメな経済システムの代名詞となっています。

そのため日本に「日本共産党」が存在しているということを知ると外国の方はすごく驚いたりします。

 


池上彰のやさしい経済学 (1) しくみがわかる (日経ビジネス人文庫)

 

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